2021/12/27

宇宙にときめく

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2021.12.27にアップしました。

 宇宙を旅し続けた(2014年12月〜20年12月)はやぶさ2 帰還カプセル(小惑星リュウグウの“かけら”を含む実物)や、探査機模型(右)を眺め、宇宙に思いを馳せるだけで、気持ちが高揚し、動悸や息苦しさを覚えるようになります。高揚感(ときめき)を引き出すスイッチはオートマチックで、その先にはキーワードとなる出来事を中心に、周囲や背景の空気感がパッケージで紐付けされています。この時のリンク先は、宇宙にときめき興奮する姿の周囲に、宇宙や天文に関心を持ち始めたガキ時分の時代背景や空気感が満ちているため、人類が初めて月面に立ったアポロ11号の興奮を伝える、大阪万博(1970年)のアメリカ館「月の石」展示(未見)を想起させ、一段と気持ちを高めてくれます。
 「宇宙にときめく感性」を持ち続けても、新たなものは生み出せないかも知れないが、埋もれていた記憶との思いがけない再会は、それ自体を発見のように感じたりします……

2021/12/13

術後6カ月検査

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2021.12.13にアップしました。

 手術後6カ月の検査で、背骨に新たな腫瘍が見つかりました。前回放射線治療した部分のすぐ下に並ぶ3つの骨で、当時からあったが、認識できないサイズだったのかもしれません。
 この「一難去って…」(安堵させて落とす)のタイミングは、ドラマのシナリオのようですが、それは放射線・抗がん剤治療により腫瘍の活動が抑えられたためで、治療終了から時間経過につれ体力全般が回復したように、腫瘍も再び活発な活動をはじめ、認識可能な大きさとなるまでに必要な時間なのかもしれません……

2021/12/06

抗がん剤の効果

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2021.12.6にアップしました。

 当初の検査により治療部位は、咽頭部(下咽頭、中咽頭)、リンパ節、食道とされ、最後の食道治療に向けた内視鏡検査(上部消化管内科)では、緊急度の低い軽度の腫瘍と判定されます。特段に緊急性を求められないことから、体調の回復具合を見ながら実施しようと、2カ月程度先送りにされました(10月から12月に先送り。当初は最短で9月中の終了も選択可でした)。
 こちらには、すぐの治療でも覚悟はできていますが、不安を取り除く配慮か、先生から「Go !」への気勢が伝わってきません。先送りされた頃になると、間近に手術から6カ月の定期検査(頭頸科 CT検査)予定があるため、その結果を見て判断しようと、再度先送りになります。総合腫瘍科の先生も「年が明けちゃうね」と、苦笑いする時期ですが、関わる担当科が定期検査を尊重することは、チーム医療の正しい姿勢と思われます。再度の先送りが可能となったは、抗がん剤治療を担当した総合腫瘍科先生の「抗がん剤が効いたのかもしれない」(治療で耳にした、もっとも明るい響きを持つ言葉!)の言葉通りとしたら、なんと見事なチームワーク! であると。それを信じているので、何度先送りにされても待っています……

2021/11/28

療養と支え

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2021.11.28にアップしました。

 今回の治療(放射線照射・抗がん剤点滴)は、がん細胞と共に正常細胞も痛めつけるため、治療終了(治療しないこと)すなわち療養の始まりになります。療養では、光が差す方向へ進むにつれ、心身は明るさを取り戻すもの、と思っていたので、改善の兆しが一向に見られず、暗雲が漂う状況、では、戸惑ってしまいます。症状の重さや、回復時間 等の程度差ではなく、特定の機能(飲み込み)や症状に限られることに気づくと、次第に明るい見方ができなくなります。
 そんな時分の外見から、心身の状態を察してくれた看護師さんが、退院時にかけてくれた「あの状態から、よくぞここまで! 回復しましたねぇ〜」の言葉を、見るに忍びない姿との比較による、最大級の褒め言葉と受け止めました。そのような方々の支えのおかげで、なんとか退院までたどり着くことができたと、感謝しております……

2021/11/21

いっぱい、いっぱい……

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2021.11.21にアップしました。

 最後の抗がん剤点滴の朝、先生がベッドを訪れ、血液検査(腎機能)の結果「抗がん剤投与は可」を伝えてくれますが、こちらは「もう、いっぱい、いっぱいです……」と、ギブアップの言葉を絞り出すのがやっとでした。
 この入院では、何度も想像を超える状況・場面に遭遇し、それを乗り越えてきた、と振り返ることができますが、この時は「現状に耐えられない」上に、「目の前の山を乗り越える姿を想像できない」と感じていました。この時のわたしが求めていたのは、(首が締め付けられる)呼吸の息苦しさからの解放であるため、この辛さが1週間以上延長され、息苦しさが強まる恐れのある「抗がん剤投与」の選択は、できるものではありませんでした。当時は「就寝中に息苦しさが強くなったら…」というイメージにビビるため、睡眠導入剤を飲んでも眠れませんでした……

2021/11/15

説明できない副作用

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2021.11.15にアップしました。

 放射線治療+化学療法を5週間続けると、ベースとなる体調も治療の影響で変調してしまうため、健常時との単純な比較はできなくなります。この時分の副作用は、口の渇き、口内炎、便秘、吐き気、痛み止め効果の低下と多彩ですが、ここでの吐き気は、これまでに経験したことのないプロセスで出現します。
 忍び寄るような「これ吐き気?」「すぐにおさまるだろ」と認識するのは、停止させられたセンサーが危険信号を見逃したためで、同様に身体を守る「防衛システム」も無力化されます。そのため、防御力を備えた外部への誘導路を、抵抗を受けることなく構築されてしまいます。静かに忍び寄る吐き気に、抵抗する術はありませんが、一度出してしまえば落ち着きを取り戻せます。ですが、数日後には別の副作用が発生したかのように、食欲が失われ、食べ物が喉を通らなくなるため、その後は点滴で栄養補給することになります。
 この吐き気と食欲不振が別々に出現するような副作用は、変調した身体に起こるらしい、としか説明できません……

2021/11/07

見えない敵との戦い

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2021.11.7にアップしました。

 二回目の入院では、放射線治療(放射線照射 週5回(月〜金曜)計35回)と、化学療法(抗がん剤点滴 週1回(火曜)計7回)を並行して実施する、化学放射線療法を行います。
 手術で切除しきれなかった細胞や、目に見えない小さな細胞を死滅させるため、がん組織周辺(切除した喉頭周辺)への放射線照射と、広い範囲の再発・転移を防ぐ化学療法を組み合わせることで、高い治療効果を目指します。ですが高い効果が期待される反面、副作用も強いとされるあたりに、抗がん剤治療の厳しさが潜んでいます……

2021/10/31

地獄の門番

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2021.10.31にアップしました。

 治療の事前説明では、疑問や不明点についての説明に加え、治療への不安を取り除くため、患者がネガティブと感じる要素についても、納得を得る必要があります。ここは、一般の方にも辛い治療と認識される「抗がん剤治療」を説明する場面で、患者側もある程度の覚悟を持って臨んでいます。そのように重要で、繊細さが求められる場面においても、ここは「地獄の入り口」であり、この先には「ネガティブな要素が満ちている」との主旨で、覚悟の甘さを戒め、治療の厳しさを強調した事前説明をする、女性看護師の方に出会います……

2021/10/26

障害と福祉

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2021.10.26にアップしました。

 身近ではなかった時分の障害者手帳は、支援を受ける権利の証との認識だったが、対象者として決して戻れない深い線で分かたれると、そのボーダーの重さを思い知り、被差別を受け入れた者の「証」という、やっかんだ姿勢で受け入れようとする、引け目や、卑屈さを自覚したりします。
 自信を持てない精神を社会が受け入れるためには、「優劣」を分かつバリアを形骸化させるセーフティネットを提供し、各人が持つ多様性こそ必須の個性と受け止めようとする、社会福祉の考え方が必要ではないかと……

2021/10/14

制御できない体

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2021.10.14にアップしました。

 合併症の危機を脱しICUから一般病棟に移ると、今度は強烈なめまいで動けなくなる症状に襲われます。目の開閉に関わらず、まぶたに焼き付いた虹彩の影が残像のように見え続け、血圧は赤ちゃんレベルまで下がります。数日後には、X線撮影台の上で身動き取れなくなり、ストレッチャーで病室まで運んでもらうことに(ストレッチャーから眺める天井の絵は、TVドラマ『ベン・ケーシー』のオープニングのよう←感心してる場合じゃない!)。その件は瞬く間に病棟中に知れ渡り、「要注意患者」のレッテルが貼られる事に。
 薬の効果が過剰に表れるため、投薬はすぐに中止されましたが、退院後も改善は見られず、現在も不安を抱えたままです。「首周辺には、重要な神経が集中しているから…」は、説明放棄に聞こえてきますし、効果的な対処法も示されないので、「動き出しをゆっくりと」等を心がけるしかないのか……

2021/10/08

ICUへの覚悟

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2021.10.8にアップしました。

 全身麻酔による外科手術後、合併症(手術が原因で発症する病気)の危険性から「高度な状態管理が必要な患者」とされ、24時間モニタリングが可能なICU(Intensive Care Unit:集中治療室)に収容されます。ICUは、「集中治療のために濃密な診療体制とモニタリング用機器、ならびに生命維持装置などの高度の診療機器を整備した診療単位」とされる、重篤な患者を収容する施設ですから、「術後はICUへ」の説明を受け、厳しい状況への覚悟を持つことに。
 正直ビビりましたが、きっぱりと言い渡されたおかげで、こちらもサバサバと受け入れることができました……

2021/10/01

大きな手術

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2021.10.1にアップしました。

 「手術は10時間程度」と耳にし、内訳は様々な作業の積み重ねであるとしても、集中力を10時間持続できるのだろうか? と。周囲が「大きな手術」と表現するように、頸の腫瘍を切除し、腹部から小腸を移植する再建手術は、大がかりな手術とされます。当人は寝てるだけですが、先生方の体力を考えると、これ以上長時間の手術は困難ではないか、とも。
 事前に説明された「声を失うこと」「胸元に気管孔(穴)ができること」「へそ周辺に移植後の縫合跡が残ること」は、理解のとおりでしたが、その周辺がどんな様子なのか、どこが痛むのか、麻酔なのか、しびれなのか、失われた機能・残された機能は 等々、自分の体ながらよくわかりません。どうも変化を前向きに受け止められないらしく、探ろうともせずに、誘われるまま眠りの中へと…………

2021/09/24

まな板の鯉

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2021.9.24にアップしました。

 「声が出なくなった……」と、異変を感じてから1カ月半。有明病院への治療依頼から2週間で入院なので、流れに乗れたと言えそうです。これから手術で1カ月弱(仕切り直しでひとまず退院)、化学療法+放射線治療で2カ月程度の入院生活が始まります。普通なら「長い」と感じる期間ですが、すでに洗脳されたかのような諦めの気持ちで、「まな板の鯉」のような心境だった気がします。
 高校時分にも入院したことがありますが(ちくのう症手術)、よほど耳鼻咽喉科に縁があるのか(今回は頭頸科)、センターライン周辺がわたしの弱点なのかもしれないと……

2021/09/08

病院間連携の実感

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2021.9.8にアップしました。

 初診時の検査では、病状の把握、治療方針の決定、スケジュール調整 等を速やかに進めるため、スピード重視の「仮押さえ」的な手続きが用いられます。順序を配慮の上、可能な限り短期間での検査を目指す、時間との戦いでもあるため、前日に有明病院で入院治療の依頼をしたのに、この日は東大病院で検査の続き(PET検査)だったりと、いささか不義理な状況が生じたりもします。
 ひとつの目的のために、複数医療機関の横断的な活用が可能で、その体制が維持されていることは、評価に値する医療水準であると……

2021/09/01

「自分らしさ」の選択


2021.9.1にアップしました。

 病院や主治医の変更は、セカンドオピニオンの主旨でないと理解した上で、あえて「意思の反映」に利用したいと考えたのは、人生の重大な局面となる病気治療にもかかわらず、認識した時点ですでに追い詰められていたためです。
 ですが、そこで思い浮かんだのは、口にするのもはばかられるようなものばかりでした。
 ・日常生活をできるだけ想起しない環境であること。
 ・気持ちがあくせくしない環境であること。
 ・海が見えること、空が広いこと。
 「自分らしさ」の選択(治療(本質)ではなく心地(環境)の選択)に異存はないので、わがままながらも許してもらいたいと、有明病院さんに治療をお願いしました……

2021/07/31

セカンドオピニオン


2021.7.31にアップしました。

 連休明けの面談(診察)には妹も同席してもらいますが、異なる所見を引き出せそうな質問項目を持たないため、先生の説明内容は変わりません。今後の治療について、こちらから口を挟めるとすれば、別病院でのセカンドオピニオンを紹介してもらう、程度しかありません。現実から目をそらすような態度に見えたとしても、「ワラをも掴む」思いであがいていました。
 セカンドオピニオンの紹介依頼に対し、東大の先生は嫌な顔を見せることなく、淡々と紹介状の準備をしてくれます。このやり取りについては、実際の経験談の感触として、いたって平穏に話が運んだこと、何の不安・心配もいらなかったことを、お伝えしておきます。

2021/07/24

本人に都合の悪い話

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2021.7.24にアップしました。

 東大病院での検査結果の説明は、家族の同席を求められることもないまま(難しいとの判断らしい)、「本人に都合の悪い話ではありますが……」と、サラッと始まります。
 都合の悪い話を並べられるとついていけませんし、冷静さを保つことが困難な状況に追い込まれていきます。話の中に潜むネガティブな表現を、「それはまだ先の話」と切り分けることは可能でも、さしあたって大きな障害となる「声を失うこと」を受け止めるだけで、思考回路は「緊急停止事態:フリーズ」に陥ります。「つんく♂ 氏のようになる」と考えたことはなかったが、その不便さは容易に想像できるため、いちいちフリーズしてしまいます……

2021/07/17

東大病院はかかりつけ医?

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2021.7.17にアップしました。

 歴史と信頼の賜物でしょうか、東大病院を「近所のかかりつけ医」的に利用するお年寄りが多い印象を受けます(ものすごい混雑にも慣れている様子)。病院が目指すべきひとつの姿とも言えますが、日本の最高学府の頂点に属する病院としての威厳を、もう少し感じたい気もします。
 大学病院に欠かせない、研修システムは確立されているようで、最初の問診は経験の浅い方、次の検体採取には中堅どころの若手指導者と、見学するだけの新人がペアで対応します。完全に教材扱いでも、自然と「お役に立てれば」の姿勢になれるのは、大学病院への期待感なのでしょう。
 検査結果が判明するまでの最後の猶予期間も、自己防衛本能で守られているため、久しぶりの東大散策気分で検査に通います……

2021/07/15

無意識の自己防衛本能

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2021.7.15にアップしました。

 朝目覚めると、喉の調子がよくありません。声が出ないため鏡をのぞくと、喉がポッコリ腫れており、これはまずいと近所の耳鼻咽喉科を探します。これが最初の自覚症状でした(痛みはない)。
 腫れた患部について、「がんのおそれもあるので、うちでは判断できない」と、東大病院の紹介状を渡され終了。耳鼻咽喉科の先生は「がんのおそれ」と表現しますが、自分の中ではこの時点ですでに、ネガティブな要素を無意識に排除する自己防衛本能が働き、情報統制・表現の選択が確立されていたのではないかと。
 「病気だったらどうしよう?」と考えなかったことに、当時の自分も「ずいぶんのんびりしている」と感じたが、この分析の方が正しそうに思えます……

2021/07/11

春待ち気分の頃

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2021.7.11にアップしました。

 がんは、予防可能な生活習慣や環境要因が原因の「生活習慣病」とされますが、年齢とともにリスクが高まるため、定期検診等の検査項目は増えていきます。日本人の死亡原因の第1位で、2人に1人ががんになるとの統計もあり、「がん検診は受ける必要がある」の認識を持っていました。ですが、「いまはまだ…」「それはいつ?」の答えを持たない段階で、病気を告げられ追い詰められた者が、思い巡らせた事柄をまとめようとするものです……

2021/05/24

花に吸い寄せられて

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2021.5.24にアップしました。

 バラが見頃のフラワーガーデンでは、人々が花に吸い寄せられるように見えます。これまでは、手入れの様子を目にするばかりでしたが、これだけキレイに咲いて人々によろこんでもらえたら、手入れのしがいがあるだろうと。
 携帯電話のカメラ時分は「頭切れてない?」でしたが、広角レンズになったスマホ撮影では「花をもっと入れようよ!」等、背景や構図の工夫を楽しむ姿を目にするようになりました……

2021/05/17

天気のいいGWは……

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2021.5.17にアップしました。

 遠出できなくても、天気のいいGWはどこか行きたい!
 家から海辺までは寄り道しながら1時間程度なので、宣言下の葛西臨海公園(都立公園)をチェックすることに。 都の施設は閉鎖されますが、新左近川親水公園カヌー場は江戸川区施設のため営業しています。都と区の対応の違いに首をかしげる面はあるも、様子を見る限りは問題ないように感じます。国、都、区それぞれの判断があるのは当然で、予防対策をした上で楽しめるのであれば、提供するべきかと……

2021/05/10

落ち着ける場所──葛西臨海公園

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2021.5.10にアップしました。

 この日は「非常事態宣言」前日の土曜日で、駐車場の車は多いも園内でそれほどの混雑を感じないのは、公園が広いこともありますが、来園客が距離感を意識しているためではないかと。子どもへの感染が増加していますから、子ども連れに密回避行動が見られるのは当然かと。
 右の場所は公園ツウには人気があるらしく、いつも誰かしら陣取っています。松原の木陰前には海に通じる池があり、奥にある松林の先は海なので風もほどよく吹いてきます……

2021/05/03

色あせる思い出──いなげの浜

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2021.5.3にアップしました。

 ディンギーを目にすると、条件反射のように大瀧詠一「君は天然色」が流れてきます。この春でアルバム『A LONG VACATION』は発売40周年らしいも、楽曲に古さが感じられないので、いまでも手が届きそうな印象もありますが、思い出から鮮やかさが失われることを、理解できるようになってきました。
 当時は誰の車にもカセットテープがあったので、どこへ行く際も聞いていた記憶があります。寺尾聡、久保田早紀、サザンオールスターズ 等々も。昨今は若者の車離れが進むと耳にしますが(移動手段としては重要でも、車好きは古い趣味の印象となった)、ドライブで耳にした音楽の方が思い出に残ることと……

2021/04/26

今年も寂しいGWに──検見川の浜

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2021.4.26にアップしました。

 花見川を挟んで幕張の浜に隣接する検見川の浜は、砂浜を囲うような長い防波堤のおかげで、砂浜が維持されているように見えます(幕張の浜は侵食が激しい)。ここは海水浴ではなく、レクリエーション(ウィンドサーフィン、パラセーリング)向けの海浜公園。
 右は、以前も撮ったモニュメント(?)に飾られる鯉のぼりですが、今年のこどもの日もイベント自粛で、鯉のぼりだけが寂しく泳ぐことになりそうです。天気がよければアウトドアは、一年でいちばん気持ちのいい季節なのですが……

2021/04/18

春の小川──海老川

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2021.4.19にアップしました。

 「桜、終わっちゃったねぇ」「でも、先週は密だったから」夫婦の会話はわかりませんが、いまどき小さな子ども連れの外出は、人ごみを避けたいことと。花の盛りは終わりましたが、家族でゆっくり過ごせているように見えました。
 以前歩いた際に、住宅地から田園地帯へと誘う小川沿いの遊歩道がいい雰囲気なので、花の季節に足を運びますが機を逸しました。見頃は都市部より少し遅めと見込んでいましたが、満開は自宅周辺と同時期だったようです。というより、それほど距離は離れてないが、房総半島方面から流れ込む暖気の影響で、付近の方が開花は早いかもしれません。認識不足でした……

2021/04/12

春なの〜に♪ ──大島小松川公園

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2021.4.12にアップしました。

 右は、手前の女性たちと奥の男性が川辺の遊歩道で偶然出会い、女性が「○○くん…」と立ちすくむ姿? を狙いトリミングしたものです。高校卒業後の再会、春休みで地元に帰った大学生(今年はないか…)の再会、いずれにしても桜が満開の下で会えたら、特別な縁を感じてしまいそうです。
 桜の花に、門出や出会いのイメージを連想する季節感は、明治期以降の生活から根付いたようで、比較的新しい日本文化と言えそうです(江戸時代の年度区切りは暦と同じでした)。普段なら、この季節の日本人は浮き足立つものですが、今年も浮かれることなく「春なの〜に♪」となりました。次の春こそ、酔っ払いたちの「乱舞」(死なない程度にね)を、呆れ顔で眺められることを……

2021/04/05

2度目の春

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2021.4.5にアップしました。

 咋春も紹介したしだれ桜の期待感から、「花咲かじいさんのお手並みは?」と楽しみにしていましたが、勢いが感じられないのは樹の年齢ではないかと。イメージする姿は、三春滝桜(推定樹齢は1000年以上:福島県)や、六義園(推定樹齢70年)ですから、期待しすぎかも(1989年開園でまだ若いせい?)。
 陽気がよかったためか、昨年に比べるとそこそこ人出があり、明るい表情が見られることに、わずかながら希望を感じたりします。行動範囲が限られるコロナ世の花見も、2度目の春として記憶に刻まれますから、しっかりと体感しておくべきなのだろうと……

2021/03/29

花曇りの彼岸──法華経寺

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2021.3.29にアップしました。

 日差しは弱くても暖かさのある花曇りの彼岸ですが、思ったより人出が少ないのは、お年寄りとの外出を控える方が多いためかと。普段の彼岸は、桜には少し早い時季ですが、今年の開花はかなり早いため、ちらほらと咲き始める様子が楽しめます。
 家族連れを多く見かけるのは、外出を自粛するため「家族で墓参りに行こう」との動機かもしれません(彼岸の墓参りは大切な要件です)。これを機に家族単位で行動する機会が増えればと、前向きに受け止めるべきかもしれません……

2021/03/22

人が生んだ干潟──江戸川放水路

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2021.3.22にアップしました。

 普段は流れのない江戸川河口域(可動堰下流)は、干潟の入江のような環境がハゼの棲息に適しているため、ハゼ釣りのスポットとして知られます。
 ガキ時分のハゼ釣りの記憶(金沢八景:横浜)では、「バカでも釣れる」とされたように、糸を垂らせばすぐ釣れる印象がありましたが、もうあんな楽しさは味わえないことでしょう。潮干狩り(幕張)とともに、東京湾の恵みを体感したことは忘れられない経験で、子ども心に強烈な印象として刻まれますから、「江戸川のハゼ釣り」が思い出となるよう、残してあげたいと……

2021/03/15

歴史を受け継ぐ──妙典

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2021.3.15にアップしました。

 地下鉄東西線 妙典駅周辺は以前行徳町とされ、本塩、塩焼 等の地名が残る塩業の中心地で、江戸時代に「行徳千軒寺百軒」とされた様子は、寺社が健在の地域に残る寺町通りの名称にうかがえます。
 妙典(法華経の別の略称)の地名は、中山(競馬場付近)にある法華経寺の系譜を持つ、日蓮宗に守られた経緯によりますが、往来が多い成田街道(新勝寺は真言宗)や、塩田労働者が多い地域のためか、多様な宗派の人々を受け入れる、包容力を持ち合わせていました。
 周辺の発展は徳川家とのつながりによるもので、家康が鷹狩りの際に通った道(権現道)を大切にする姿勢が受け継がれ、繁栄期の遺産が残されるようです……

2021/03/08

海辺の残像──行徳_2

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2021.3.8にアップしました。

 行徳駅から海へ向かうまっすぐで少し下る道には、茅ヶ崎のような海辺の町の空気を感じます。一帯は水田やレンコン畑(湿地)を埋め立て区画整理したので、港などの構造物は無いはずですが、行徳に2箇所、南行徳に1箇所キレイな弧を描く道路があるのは、区画整理でしゃれっ気を演出したかったのではないかと。
 田んぼの中にまっすぐ伸びていたのは鴨場に向かう道で、そんな光景に遭遇したら「この先には何が?」と、きっと足を運んだことと。誰もいないと思う場所でも、釣り人はいたりしますが、さすがに遠浅の湿地にはいなかったのでは……

2021/03/01

江戸神輿を支える──行徳

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2021.3.1にアップしました。

 家康は「塩は軍用第一の品、領内一番の宝である」と、塩田の広がる行徳一帯を幕府天領とし、塩を運ぶ水路(小名木川、新川)や成田街道が整備され、人や物資が行き交う街道筋はにぎわいました。その繁栄ぶりは「行徳千軒寺百軒」(1000戸の集落に寺社が100ある)とされ、寺社建立に腕を振るった宮大工による行徳神輿は、浅草・神田・深川 等の祭りで使われるようになります。
 神輿屋御三家とされた旧浅子神輿店では、日本一とされる門前仲町の富岡八幡宮一の宮神輿が作られました。

2021/02/22

川の存在感──旧江戸川

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2021.2.22にアップしました。

 都県境を流れる旧江戸川に架かる今井橋から(左:東京都江戸川区、右:千葉県市川市)、文化の違いが見えてきます。
 右下の船は川の中央付近に係留され、不便そうに見えますが、これは「ここまで千葉県!」の縄張りの主張ではないかと。左奥の東京側に係留されるクルーズ船が立てる波に対する、千葉県側のバリケードのようにも。
 海を生活の場とする文化を持つ千葉と、娯楽の場として提供する東京との間には、大きな隔たりがあります……

2021/02/15

おとぎ話にしたい──浦安_3

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2021.2.15にアップしました。

 堀江ドック(船溜り)を幼い少女と散歩している父親が、「むかしここでじいちゃんがクジラを見たんだって。スナメリ(クジラの仲間)が迷い込んできたんだよ」と語りかけています。クジラの絵があった浦安魚市場も閉鎖され、おとぎ話のように聞こえそうですが、話だけでも受け継いで欲しいと。
 浦安市郷土博物館で展示される焼玉エンジンは、旧江戸川から引き上げられたもので、製造元の鉄工所(静岡県土肥町)に依頼し、不足部品を作り直して復元したそうです。旧漁師町の名残りが点在する町を歩くと、そんな気質を理解できる気がしてきます……

2021/02/08

ニューノーマル初詣──浦安_2

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2021.2.8にアップしました。

 この日は新年3週目の週末ですが、清瀧神社、豊受神社に、密にならない程度の参拝者が訪れるのは、正月三が日の初詣を避けての呼び掛けに、応じた成果ではないかと。
 普段の年明けは、人出やにぎやかさに正月らしさを感じますが、人出が少なく静かな境内でも、新たな年への希望を祈る姿から、正月らしさを感じる新年となりました。
 節目は重要ですが、改まった気持ちで参拝する姿勢が大切であることに、気づくきっかけになるかもしれません……

2021/02/01

宝の海の記憶──浦安

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2021.2.1にアップしました。

 徳川家康は、江戸入りに際し周辺の塩田を直轄地とし、手付かずの江戸湾に紀州から漁民を呼び寄せ海産物を納めさせました。以前はマグロやクジラが回遊したようで、漁が盛んな時分は水路が船で埋め尽くされるような、宝の海だったようです。
 海を生活の場としてきた周辺には、釣り船を運営する船宿が多く、この日も戻った船から多くの釣り客が降りて来ます。そんな場所柄から魚市場が開設されますが(外壁にはクジラの絵がありました)、時代の流れなのでしょう、数年前に閉鎖されました……

2021/01/25

歴史をアピールする──新川

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2021.1.25にアップしました。

 新川は、明治期に完成した利根運河(江戸川と利根川を結ぶ)を利用する東京〜銚子間、江東区 高橋(隅田川に小名木川が接続する清澄白河付近)〜浦安間の航路とされましたが、鉄道開通により船の運行は終了します。
 河川周辺の改修では、船の往来でにぎわった江戸時代の再現を目指し、擬宝珠(ギボシ)のある木造の橋や、新川さくら館 等が整備されました。一帯の整備計画予算は膨大なため批判を受け削減されますが、寒い季節でも散策する方は途切れませんし、密にはならずにのんびりできる散策路は、区民に受け入れられたのではないかと……

2021/01/18

木々の季節時計──新川西水門広場

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2021.1.18にアップしました。

 この冬は1月から容赦ない寒さが続きますが、木々が持つ季節時計は例年通りに進んでいるようです。
 この日に花開いた右のロウバイは晩冬の季語とされますが、火の見やぐらを管理される方は、鳥が蜜を吸っては花を落とし、丸坊主にされたことがあるため見張っているのだそう。鳥にとっては餌の少ない季節のご馳走でも、花がなくなるとわれわれの季節感が失われます。
 左の十月桜は、春と10月頃の年2回開花し、冬も断続的に小さな花を咲かせるサービス精神の持ち主で、ほんのりとした薄紅色は、寒さを乗り切る力を与えてくれます……

2021/01/11

これも富士信仰?──葛西臨海公園

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2021.1.11にアップしました。

 富士山の姿を目にすると、どこで、どんな状況でも「ホッと」落ち着くからでしょう、曇天時に新幹線乗車時も、見えない状況を確認するために、窓をのぞいたりします。
 外国人観光客も賞賛するように、姿の美しさは世界に通用するものですが、われわれにとっては心のより所のようで、身近でありながら目にできたことは自慢になり、周囲がうらやむというのは、信仰対象に近い存在と言えそうです。
 その姿に対峙した瞬間、素直な気持ちから「新しい年は、きっといい年に!」と、祈りたくなりますし、眺めているだけで穏やかな気持ちになります……

2021/01/04

年始の祈り──新左近川親水公園

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2021.1.4にアップしました。

 「正月なんだから少しくらい」と考える人が多そうなこと、それを大目に見ようとする気分はわかるだけに、大きな穴となりそうな不安を覚えます(正月明けは大変な事態になりそう)。
 昨年は数多くの「こんな○○は初めて」を経験しましたが、「こんな正月は二度とごめん!」と、一年の計を心に期する方が一人でも増えて欲しいと願う新年です……