2014/06/30

「川の手」暮らしの魅力──荒川土手

【東京都】──「隅田川を歩く_14」
2014.6.30にアップしました。

 荒川土手から北千住に戻る道すがら、おばあさんの歯切れのいい口調(耳心地よくスカッとする)や、台所で包丁がまな板を叩く音などを耳にすると、癒されるというより「とけ込みそう」で、「ただいま」と口にした途端に「川の手」暮らしが始まりそうです。
 川の流れは存在理由が明快(水が海に流れる)なので、日常生活の「意識変化」を投影しやすいように感じます。
 荒川・隅田川も持ち合わせるそんな性格は、京都の川や、四万十川と同様の「なごみ」作用があるのでは、と思ったりします……(右は「青空理髪店」営業中!)

2014/06/23

住民の愛着を感じる──北千住

【東京都】──「隅田川を歩く_13」
2014.6.23にアップしました。

 北千住に降り立つのは初めてで、メジャーな印象から大々的な再開発が進んでいると思いきや、下町の空気が漂う繁華街では、気取らない若者や若ぶるオヤジたちの活気が町をもり立てています。
 下町育ちが中央線沿線のように「モダンさ」を取り入れている、で伝わるだろうか? 住民が町に愛着を抱いている印象に、ちょっとファンになっちゃいました。
 訪問者は右を「敷石が真っすぐじゃない」と感じるも、下町育ちは「どこが曲がってるんだ?」と反論しそうです。
 彼らは「曲がったことが嫌い」でなく、曲線を描けないだけで(怒られそう)、「角度の違う直線が続く」なんて言われたら、ごもっともと引き下がるしかありません……

2014/06/16

旧街道が住民のより所──千住大橋

【東京都】──「隅田川を歩く_12」
2014.6.16にアップしました。

 千住大橋を渡り北千住に入るも、中心部ではないためか緑を多く目にします。
 旧日光街道沿いに寺社が多いこともありますが、現在でも「旧街道ありき」と、街道を中心とした町づくりを受け継ぐ姿勢に拍手を送りたくなります。それは裏通りも同様で、「町の形」を継承しようとする取り組みのようにも感じられます。
 お年寄りが暮らしやすい町に必須の介護施設も狭い裏路地にあり、右の「散歩がてら」気軽に立ち寄れそうな立地には、さすが下町の配慮! と、勉強させられます……

2014/06/09

のびのび「リバーサイド」──旧汐入地区

【東京都】──「隅田川を歩く_11」
2014.6.9にアップしました。

 知名度で北千住に水をあけられた南千住の旧汐入地区には、貨物駅や地下鉄車両基地に加え、広大な工場が広がっていましたが、工場移転後の再開発により、高層マンション群や公園が整備され、現在は若いファミリーが集まる地域となります。
 アクセスは山手線日暮里駅から常磐線で2駅と文句無く、隅田川リバーサイドの立地による空も広い場所柄は、人気が高いようです……

2014/06/02

前途三千里のおもひ……──南千住

【東京都】──「隅田川を歩く_10」
2014.6.2にアップしました。

 松尾芭蕉『奥の細道』の「矢立ての初め:旅日記の書きはじめ」に「千じゆ」の名が登場することから、旅立ちの地とされます。
 江戸時代「大江戸八百八町」の外れとされ、奥州・日光・水戸道が分岐する最初の宿場「千住宿」で、江戸を離れる寂しさを感じたのでしょう。
 そこに記された「前途三千里のおもひ胸にふさがりて…」は、「母をたずねて…」など「果てしない旅」のルーツ? と調べると、中国の唐時代には「三千里流罪の刑」があったことから、「今生の別れ」との覚悟が込められていたようです……