2014/08/25

自力で「水を切る」快感──旧中川

【東京都】──「隅田川を歩く_22」
2014.8.25にアップしました。

 海水面より水位の低い旧中川の、木下川(きねがわ)水門〜荒川ロックゲート間は締め切られた運河で船の往来も限られるため、付近ではボート教室や東墨田レガッタなどが開催されます。
 右は橋の下を艇庫とした施設で、ボートの船底は白くコーティングされており、鏡面のように光を反射する様に驚きます。
 この艇は4人乗りの各人オール2本用ですが、4人乗りでも『がんばっていきまっしょい』の映画版は1本、テレビ版は2本など、競技の種類は多いようです。
 キツそうですが、自力で「水を切る」感覚が得られるのは、手漕ぎボートだけかも知れません……

2014/08/18

窓辺にもれるお姉さんのため息──旧玉の井

【東京都】──「隅田川を歩く_21」
2014.8.18にアップしました。

 俗称の「玉の井」は私娼街でしたが、永井荷風の小説『濹東綺譚』、滝田ゆうの漫画『寺島町奇譚』の舞台は戦前の地域らしく、すべて空襲で焼けました。
 滝田さんの漫画で印象に残るのは、窓辺に腰掛けたお姉さんがため息をつく情景です(犬がいましたよね?)。
 事情を理解しながらも、若い男が勢いにまかせるような熱情で接してしまうのは、その手の女性と身近すぎるからで、諭されながらもお姉さんのうれしそうな表情を見たいゆえ、苦悩が生じたのでしょう……

2014/08/11

海抜「0.3m」という現実──向島

【東京都】──「隅田川を歩く_20」
2014.8.11にアップしました。

 付近の海抜表示は「0.3m」とあり、運河に近い田町駅付近の4m程度に比べ、かなり低いことに驚きます。
 現在の河口から距離があり「上流」の認識があるも、隅田川は港湾の「運河」と考えた方がいいようです。
 地盤沈下も加わり、自力での生活が不可能な地域であるも、スカイツリーは地中深く基盤まで杭を打ち込むため、沈下の際には「浮き上がる」と申しております……

2014/08/04

大人の世界「観音うら」──浅草花街

【東京都】──「隅田川を歩く_19」
2014.8.4にアップしました。

 隅田川といえば浅草ですが、見聞があるのは浅草寺までで、「観音うら」とされる大人の世界に初めて足を踏み入れたものの、オヤジになっても昼間限定です……
 「花街:かがい」とは、芸者を呼んで楽しめる、置屋、待合、料亭の三業種の営業が認められた地域で、三業組合事務所である「浅草見番」が浅草寺北側にあります。
 都合のいい表現と思うも、芸者遊びこそ歴史に磨かれてきた日本の「お・も・て・な・し」なんですって……(写真は浅草寺)