2014/09/29

祭りばやしが聞こえる──本所

【東京都】──「隅田川を歩く_27」
2014.9.29にアップしました。

 本所周辺には牛島神社例祭の祭りばやしが、四方から響きます。
 例祭前日は各町会ごとの「子ども神輿」が練り歩き、区割りを知らない訪問者は別方向からの囃子に、違う町会に入ったと気付きます。
 本祭から身を引いたご隠居が子ども神輿をサポートする様は、引退後も騒ぐ血を発散する姿と見て取れます。
 口だけは元気なじいさんは、やかましくも面倒見はいいので、そんなコミュニケーションが子供たちに地元への思いを根付かせます。
 いまどきの親は依頼されるのか、金魚のフンのようについて回るが、昔は一人で参加して知らないじいさんに説教され、「外の社会」を実感した記憶があります……

2014/09/22

エ〜ッ、錦糸町!?──変われない町

【東京都】──「隅田川を歩く_26」
2014.9.22にアップしました。

 以前、新婚女性の新居が「錦糸町」と聞き、周囲の連中と声を揃え「エッ、きんしちょう〜!?」とハモったことを思い出します。
 それは、東京周辺で暮らす人々の共通認識のようです。
 両隣の両国・亀戸に無く錦糸町にあるのが「WINS:場外勝馬投票券発売所」で、その存在が「町のイメージを左右する」との認識も確かと思います。
 「楽天地」は阪急・東宝設立者の手によるもので、現在も都内ではここだけとされる「河内音頭祭り」を根付かせる連中(興行にヤクザは付きもの)を引き連れてきたのではないか?
 東京都による「錦糸町・亀戸副都心」の指定は、暴力団排除が主目的だったとしても、現在も何ら印象は変わりません……

2014/09/15

カメにも「翼をください!」──亀戸

【東京都】──「隅田川を歩く_25」
2014.9.15にアップしました。

 右は亀戸駅前の噴水で、地域の人々が羽ばたく夢をカメに託します。左奥の文化センターは「カメリア」とされるなど、困ったときは「亀だのみ」という土地柄のようです。
 この「HANEKAME」像製作の際、「ガメラ」に向かわなかったのは賢明ですし、ペガサスのようなビジュアルにならないことを踏まえて取り組んだのですから、その姿勢に敬意を抱きます。
 その心は、以前亀戸天神裏に広がった遊郭や赤線イメージの一掃ではなく、現在も根城が多数ある暴力団追放アピールのようで、非合法組織の追放には市民運動が欠かせない、とのメッセージに受け止められます……

2014/09/08

別世界にトリップさせてくれる──水元公園

【東京都】──「隅田川を歩く_24」
2014.9.8にアップしました。

 右写真の当人に意識はないと思うので、「おじいさんはカエルになってしまいました」という童話の世界のような、魅力的な絵の主人公であることを伝えたい! 
 傘の印象から、ここには「大人向けのトトロ」が出没しそうと、思い浮かんだ「着ぐるみ姿のタケちゃん」は、映画『菊次郎の夏』の大きな葉のイメージによるようです。
 帽子、葉、傘の異なるサイズ感と、その丸い姿が落ち着きを感じさせてくれます……

2014/09/01

いまも寅さんの帰りを待つ──柴又

【東京都】──「隅田川を歩く_23」
2014.9.1にアップしました。

 柴又駅に降り立つと心がゆるみ、寅さんの「おぅ、帰ったぞ!」のように、われわれも「元気でやってるか、労働者諸君!」と声をかけたい気分に誘われ、テンションが上がってきます。
 帰りの電車には「ちょっと、行ってくらぁ」と言いたくなるように、柴又散策はまるで映画に入り込んでいた時間のようです。
 帰る場所があるから「風の吹くまま 気の向くまま」では単なる勝手ですが、われわれもフラッと「帰ったぞ!」の気分で立ち寄ってもいい場所ではないかと……
 右は、いまもリリーが寅さんの帰りを待つような絵。