2014/04/28

隅田川の夢──東尾久

【東京都】──「隅田川を歩く_6」
2014.4.28にアップしました。

 「悲しい色」をした隅田川流域にもこんな場所があるとは驚きました。ここは工場跡地(ADEKA:旧 旭電化工業)を整備した尾久の原公園に面した堤防です。
 現在は、東京都が自由に使える区画に「理想的な隅田川の姿」を描いただけですが、こんな堤防が連なり水質が改善されれば、庶民が弁当を広げる「江戸時代のような光景」がよみがえるかも知れません。
 非常にハードルが高い「夢物語」でも、これを希望と受け止めたいところです……

2014/04/21

採算より安全優先──日暮里・舎人ライナー

【東京都】──「隅田川を歩く_5」
2014.4.21にアップしました。

 寺社の参道にあるせんべい屋では、商品ケースが古く個性的なものほど「味がしみてそう」と感じたりします。
 上得意である年配者の、考えなしに「せんべいで十分」と手みやげにする習慣は、「またせんべいをもらった」と自分に返ってくる繰り返しを生むようです(好きならいいが)。
 また「せんべいぐらい持って行こう」と、手みやげの代名詞に使う人も多いようで、「みやげ」の表現ではかしこまってしまうも、「せんべい」は気取らない心付けの表現とするところに、江戸期の感覚が息づく様を感じます……

2014/04/14

水辺の景勝地とされた──王子

【東京都】──「隅田川を歩く_4」
2014.4.14にアップしました。

 武蔵野台地の水を集めた石神井川が、台地のふちを浸食しながら隅田川へと下る道筋に生まれた「王子七滝」は、江戸時代には浮世絵とされる景勝地でしたが、現存するのは地下水を水源とする名主の滝だけとなります。
 おそらく等々力渓谷のような景観だったでしょうが、洪水対策として飛鳥山の下にバイパスを通したように、右橋下の音無川親水公園は、防災対策万全で野趣のない公園として整備されました……

2014/04/07

旬に敏感な国民性──荒川線沿線

【東京都】──「隅田川を歩く_3」
2014.4.7にアップしました。

 花もほころぶ陽気に誘われ、もぞもぞと表に出てくる虫のようだと実感する「春」の到来です!
 農耕民族の遺伝子に組み込まれたような「花見」の季節感は、自然に従い歩む民族の証ですから、一体感を楽しむべきなのでしょう。
 短い「旬」を敏感にとらえる感度は素晴らしいのですが、「身をゆだねてしまう」スキだらけの姿は、四季の暮らしの中で最も無防備に映る瞬間ではあるまいか?(それでいいんです!)
 親たちの高揚感を察知する子供たちは、はしゃぎ、ねだりますが、「モノ」ではないことに気付いて初めて、この「春の儀式」の意味を理解していくのでしょう……