2015/04/13

山と川の記憶をたどる──中野

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【東京都】──「神田川を歩く_14」
2015.4.13にアップしました。

 中野駅北口には平坦な印象があるも、南口には紅葉山公園の名を持つ施設があります。
 それは、南側を流れる桃園川が武蔵野台地を浸食したためで、川から見上げると確かに山のように見えます。
 ですが現在、公園に紅葉する植物は少ないらしく、桃園川は暗きょとされ、名残りは地形だけとなりました。
 公園に隣接する「なかのZERO:もみじ山文化センター」が旧中野公会堂跡と知り、これまでの「中野サンプラザ=中野公会堂」という思い込みの間違いに気付きました……

2015/04/06

社にふさわしい土地柄──西永福〜方南町

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【東京都】──「神田川を歩く_13」
2015.4.6にアップしました。

 西永福駅の案内で大きく扱われる大宮八幡宮は、1063年源頼義(源氏の祖とされる頼朝の高祖父(ひいひいじいさん))が建立した、武蔵国の三大宮(秩父神社、大宮 氷川神社:埼玉県)のひとつとされる歴史ある神社です。
 境内の湧水を霊水とした「多摩清水社:たましみずのやしろ」が祭られますが、裏手を流れる善福寺川では、水路改修工事が行なわれています。
 洪水に備える調整池が点在する現在も水利の要とされますから、こんな地にこそ「水神:龍や蛇」が祭られるべきではないかと、社を建てた頼義の動機を理解できるような気がしました……

2015/03/30

「いいお彼岸だ……」──高円寺

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【東京都】──「神田川を歩く_12」
2015.3.30にアップしました。

 普段、有名どころ以外のお寺は閑散としていますが、春分の日にはどの寺も墓参りの方々でザワつく空気感があります。
 先祖に感謝する「季節の慣習」とは、「無事に冬を越し、春をむかえられた」報告であり、季節感を身近に感じる民族ゆえ広く受け入れられたのではないか(806年 崇道天皇が開いた彼岸会(ひがんえ)をルーツとする日本独自の慣習)。
 右の手水鉢(ちょうずばち)に浮かぶ花は、寺から墓参者への心遣いに違いなく、こんな「おもてなし」を介し相手を思う感性こそが、「日本の美意識」という気がします……

2015/03/23

西の鎌倉、東の荻窪──荻窪

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【東京都】──「神田川を歩く_11」
2015.3.23にアップしました。

 荻窪駅前を通る青梅街道は、江戸城の漆喰に必要な石灰を青梅から運ぶために整備され、大正期から新宿〜荻窪間の街道上を路面電車が走りましたが、その地下に丸ノ内線が開通し役目を終えます。
 大正・昭和初期には、「西の鎌倉、東の荻窪」とされる近郊の別荘地だったらしいも、鎌倉に比べインパクトが弱いため「別邸」的なニュアンスだったのではないか?
 ですが、現在憩いの場とされる大田黒邸や角川邸に漂う「文化の香り」には、文化を広め、根付かせた輩を「文化人」と呼んだのかとも……

2015/03/16

平和利用から生まれた夢──西荻窪周辺

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【東京都】──「神田川を歩く_10」
2015.3.16にアップしました。

 防災公園&集合住宅として再開発された広大な土地には、戦時中まで中島飛行機東京工場(戦闘機工場)がありました(後の日産自動車荻窪工場)。
 戦後、中島飛行機解体後の富士精密工業時代に、東大生産研究所と共同でペンシルロケットが開発され、ロケット発祥地の碑が残ります。
 この地で産声を上げた国産のロケット技術は、現在の「H-IIAロケット:はやぶさ2打ち上げ等」に受け継がれるものです。
 この地で育った子どもたちが、その経緯を理解し宇宙への夢を抱けるように、アピールいていくべきと感じました……

2015/03/09

善き心で福の到来を祈る──善福寺池

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【東京都】──「神田川を歩く_9」
2015.3.9にアップしました。

 善福寺という響きから「善き心を持ち、福の到来を祈る」精神を受け止め、「郷に入っては郷に従え」を心掛ければ穏やかな気持ちになれそうと思うのは、単なる幻想か?
 池の名称は、以前ほとりにあった善福寺(廃寺)に由来しますが、現在付近にある善福寺は後の改名とされ、麻布十番の善福寺は無関係との見方もあるらしい。
 ですがいずれも、こころが暖まる名の元で祈りたい思いによるのではないか……

2015/03/02

記憶に残る文様──永福町〜中野富士見町

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【東京都】──「神田川を歩く_8」
2015.3.2にアップしました。

 「ほら、やっぱり地下鉄の入れるとこ隠してますよ!」
 春日三球・照代の「地下鉄漫才」(1970年代ですって…)にかけたつもりですが、知らない人も多そう……
 「垣根の奥で、掘り出した地下鉄を洗ってるんじゃないですか?」
 市街地で人通りの多い場所柄、脇の歩道橋にも遮蔽版があり迷惑行為防止に懸命なので、木々の合間からのぞきました。
 大江戸線木場車庫では地下までクレーンで下ろすらしい等、実際に見ていない認識のあいまいな部分へのツッコミが受けたようです。
 車体文様だけで丸ノ内線と伝わるデザインは1996年に姿を消しますが、多くの要望により2010年に復活します。やはり「これが丸ノ内線」ですよね……

2015/02/23

おいしい井戸水の記憶──代田橋〜四谷大木戸

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【東京都】──「神田川を歩く_7」
2015.2.23にアップしました。

 京王線代田橋駅下の旧玉川上水にはレンガ造りの水路が再現され、現在の和田堀給水所から渋谷方面への水道道路には、止水栓の車止めがあったりと、水の要衝をアピールしています。
 この先、玉川上水で断片的に目にする細い流れは付近のわき水らしいが、多摩川から引かれた水よりはるかにキレイとのこと。
 以前、代田橋の父の実家で飲んだ井戸水はおいしく、台所に水道水とは別に井戸水の蛇口があるほど、生活に密着した存在でした。
 それは、武蔵野台地が大きな扇状地として形成されたためで、水の質・量は変わったとしても、家康が井の頭池(いのかしら)で汲んだわき水と同じ仕組みに発するものです……

2015/02/16

水の道、人の道──下高井戸〜代田橋

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【東京都】──「神田川を歩く_6」
2015.2.16にアップしました。

 学生時代に迷惑をおかけした下高井戸での生活圏は世田谷区内に限られ、甲州街道(杉並区との区界)が北限でした。
 街道を渡った先に並行する玉川上水跡には、公園・遊歩道が整備されています。
 その地に立つと北側は神田川へ、南側もなだらかに下る尾根筋であることに気付きます。
 遠くを目指す使命を受けた、水の道(旧玉川上水)や人の道(甲州街道)を尾根筋に設置したのは、「位置(高さ)エネルギー」を有効利用するためで、自然と付き合いながら町・国づくりを進めた様子が感じ取れます……(右は明大前駅の跨線橋)

2015/02/09

土地が歴史を生む──高井戸〜下高井戸

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【東京都】──「神田川を歩く_5」
2015.2.9にアップしました。

 奥は高井戸のランドマークとされる杉並清掃工場の煙突ですが、環状八号線の反対側に偽装農地の代名詞とされる(?)「栗畑」が広がるとは知りませんでした。
 旬の季節には、敷地内にある「くりのないとう」店頭に行列ができるそうで、失礼しました。
 周囲には、土地の切り売りで建てたと思われる住宅街やマンション、温浴施設+フィットネス+スイミングスクール、高井戸小学校(寄付ではないにせよ)等々が隣接しており、所有地はどこまで広がっていたのか? というサイズ感に驚きます……

2015/02/02

欲が消えていく……──烏山寺町

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【東京都】──「神田川を歩く_4」
2015.2.2にアップしました。

 寺町の寺院は、石神井川沿いに点在する真言宗寺院のように地域に根付いたものでなく、移転希望寺の集まりのため宗派は様々ながらも、伝えんとする世界観に接していると、こころ穏やかになる変化を自覚できるようになります。
 そのこころは? 「共鳴」であると感じました。善し悪しではなく、響き合えるか? ではないかと。
 歩を進めるごとに、上空の風音(北風が強く寒い日だった)と、カラスの鳴き声しか聞こえない「彼岸のふち?」に近づけるような印象も……

2015/01/26

まるっと残る旧軍用地──久我山〜高井戸

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【東京都】──「神田川を歩く_3」
2015.1.26にアップしました。

 一見して旧軍用地の払い下げと分かる広大なグラウンド群は、この時のために維持されてきたようです。
 一帯をまるっと『高井戸公園』とする整備計画は、付近の道路整備計画を抱え込んで動き出します。
 便乗するのは、隣接する玉川上水沿いに「放射第5号線」を建設するものと、中央自動車道が開通し首都高速道路と接続(1976年)当時から、地元の反対により着工できなかった「高井戸IC下り線入口」建設です……

2015/01/19

2つの水路──井の頭公園〜久我山

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【東京都】──「神田川を歩く_2」
2015.1.19にアップしました。

 水源地(井の頭池)をわき出た水は低地へ向かうため、河川の場所(神田川)は周辺の谷底にあたり、海(流れ込む隅田川)までの標高の低い地点を結ぶ最短の線と言えます。
 一方、江戸時代に建設された玉川上水は、多摩川の水を市中の飲料水として運ぶため、その間の最も標高の高い地点を結ぶ分水嶺(れい)付近を通されました。
 性格の異なる2つの水路(谷底と分水嶺)が、井の頭公園付近で直線距離300m、高度差10m程度に近接しています。
 これは、井の頭池水源の地下水脈が浅い場所にあることを意味し、大きな建造物を建てたら地下水脈はひとたまりもない、ことを示しています……

2015/01/12

住民自慢の森──井の頭公園

【東京都】──「神田川を歩く_1」
2015.1.12にアップしました。

 様々な公園を歩くと、人工的に整備された施設と、可能な限り手を加えない「ありがたさ」を感じる公園の違いが見えてきます。
 付近にあるジブリ美術館の冠「三鷹の森」は、この公園そのものですから、地域住民の自慢に違いありません。
 それも、武蔵野地区屈指の繁華街吉祥寺近くに、これだけの森と公園施設が保持されていれば、住みたい町ランキングで人気が高いことも納得ですし、町づくりの方針が正しかったと言えそうです。
 歩くたび新たな魅力に出会える印象は、水辺が映す季節感によるものか……

2015/01/05

懐かしのジョージタウン──吉祥寺

【東京都】──「神田川を歩く_序」
2015.1.5にアップしました。

 町に根付くサブカルチャーは、戦前(1937年)前進座(歌舞伎劇団)の進出で芽吹き、様々な大学の移転等で広まったとされます。
 中央線沿線のヒッピー的カルチャーは、関東大震災以降の地方出身者が壊滅した下町を避け山の手に向い、歴史の浅い地域で新しい庶民文化を構築する際の、すき間に入り込み定着したのではないか?
 伝統文化やしがらみも無く自由に活動できる地域でしたが、傍流とされる状況に異を唱えたかったのかも知れません。
 そんな心情をドラマとしたのが『俺たちの旅:1975〜76年』で、落ちこぼれでも輝ける姿に、あこがれや勇気を与えてもらいました……

2014/12/29

縁切り願望は世の常?──旧板橋宿

【東京都】──「石神井川を歩く_おまけ」
2014.12.29にアップしました。

 右は、株価チャートというよりは、乱雑な本棚のようですが、これは「縁切り榎」への願いが込められた絵馬。
 普通は願いを書いた面を表に結びますが、ここでは過去を見られたくないためか? ご丁寧に内容を解説するページがあるように、近所の人がしっかり目を通してから「表にしない方がいいわよ」と、世話しているようにも……(この手の話し好きは多そうです)
 女性からの縁切りが認められない不幸な時代の駆込み寺は分かるも、現在もこれだけ並ぶのは、悪いのは男で、社会のせいとしても、女は悪くないのか? とも……

2014/12/22

縁起は担ぐもの!──中板橋〜王子

【東京都】──「石神井川を歩く_7」
2014.12.22にアップしました。

 王子駅近くの王子神社で熊手市に遭遇します。
 東京近郊では11月の酉の日に、縁起物の熊手を売る「酉の市」が賑わいますが、ここでは新年に向けての「福をかきこむ納め市」として、毎年12月6日に市が立ちます。
 鎮守様の身近な季節感が地域に根付いたのは、小さな買い物でも「シャン シャン シャン!」をしてくれ、明るい気持ちで新年を迎えられる「心地よさ」にあるのでは?
 そんな光景に、下町衆の「神輿は担げなくても、縁起なら担げるだろ!」なんてフレーズが、よみがえってきます。
 自身を景気付ける「ノリ(?)」のようなものが、年々失われているような……

2014/12/15

ありのままの美しさ──豊島園〜中板橋

【東京都】──「石神井川を歩く_6」
2014.12.15にアップしました。

 右の光景を目にした瞬間、声を上げてしまった!
 イチョウの落ち葉が雪のように積もる上にもみじが赤味を添える、ありのままの姿を放置(?)するのは、寺の方針や住職の趣味にほかならず(ものぐさ坊主ではない)、素晴らしい感性とシビレます。
 京都だと踏み荒らされそうですが、住宅街にあるも周辺住民は関心無いらしく、訪問者が少ないおかげとも。
 真言宗の立派なお寺は、いまも「弘法大師霊場」の空気感を保ち、異空間を体感させてくれます……

2014/12/08

目は力なり──石神井公園〜豊島園

【東京都】──「石神井川を歩く_5」
2014.12.8にアップしました。

 寺院山門の両脇に立つ神々の像は、災いの侵入を防ぐ役目を担います。右は長命寺(ちょうめいじ)南大門に立つ「多聞天」で、力強い線による造形は、その眼力で参拝者も立ち止まらせるような威厳があります。
 人は対面した相手の目を見る習性があるため、木造でも人の形をしていれば目を見てしまいます。と言うことは、このにらみを利かせた目は、災いを持ち込もうとする人に向けられるのでは……

2014/12/01

カワセミを身近で!──石神井公園

【東京都】──「石神井川を歩く_4」
2014.12.1にアップしました。

 右の写真ならカワセミと分かりますよね?
 止まり木は、散策路からほどよい距離に設置した人工施設のようで、普通はこんなサイズで撮れる距離にいませんし(拡大せずトリミングだけ)、バックも緑でGoo!
 人目も気にせず、まさかの水中ダイブも披露してくれますから、「カワセミショー」の舞台を気に入ったようです。
 清流に棲み「青い宝石」とされる鳥が、身近な池で活動するようになったのは、舞台装置や環境改善とは別の要因があるように思います……