2009/05/25

灰色の町に映える緑の点描──白金、目黒

【東京都】
2009.5.25 にアップしました。

 われわれは、西洋庭園に桜や梅が植えられていても「ほら、桜がキレイよ」と、こだわりなく楽しむことができる感性を持っています。
 その一方で、和の空間を前にすると「やっぱり落ち着く」となごんだりします。
 日本庭園では、自然を取り込んで生かそうとしますから、そんな「あいまいさ」「はかなさ」が、やすらぎを与えてくれるのかも知れません。 

2009/05/18

三味の音が ビル風に乗る 神楽坂 と、麻布十番

【東京都】
2009.5.18 にアップしました。

 わたしの勝手なイメージでしょうか、神楽坂(かぐらざか)という言葉のひびきから、江戸にはなかったとしても、雅(みやび)な雰囲気を想像してしまうところがあります。
 神楽とは、宮中の神事にかなでる舞楽のことですが、市中にある神社のお祭りで奉納されるものも、同じ言葉で表現されます。
 それは正しいのですが、頭の中には無意識のうちに、華やかで、雅な光景が広がっていたりします……

2009/05/11

現代も変わらぬ首都の弱点──隅田川上流部

【埼玉県】【東京都】
2009.5.11 にアップしました。

 先日、赤羽付近で隅田川や荒川の氾濫を想定した場合、地下鉄に水が流れ込み都心の地下鉄路線が水没する、とのシュミレーション結果を目にしました。
 これまで幾度となく繰り返されてきた自然との闘いですが、現代の文明を持ってしても制御不能のおそれがあります。しょせん無理とは思っていても、何とかしてもらわないと次の日から都市機能が麻痺してしまいます。
 現代文明はこれからどう「水」と闘い、付き合うべきなのでしょう……

2009/04/28

人情は運べない──都電荒川線沿線

【東京都】
2009.4.28 にアップしました。

 都電荒川線は、飛鳥山公園付近で武蔵野台地の高台から、隅田川・荒川の流れる川の手に下ります。
 この辺りを「人情の境界線」と考えるととても分かりやすく、「山手」(高台)に対する「下町」(低地)という、まさに地理的分類の境界と共に実感できます(語源としても、地形区分から線引きされたそうです)。

2009/04/22

思い入れのある者は急ぐべし──下北沢

【東京都】
2009.4.22 にアップしました。

 小劇場、ファッション街、飲み屋はいまも健在ですが、わたしの記憶には駅前食品市場の印象が強く残っていました。
 1980年代までは栄えていたそうですが、いまや風前のともしびです。
 経営者の高齢化等もあったのでしょうが、町が生まれ変わる時期がちょうど潮時なのかも知れません……

2009/04/17

ガンバロー! 駅前商店街──世田谷線沿線

【東京都】
2009.4.17 にアップしました。

 三軒茶屋や下高井戸にある駅前商店街も、近い将来には大きな変革が押し寄せてくるように思われます。
 時と共に利用者の要望も変わっていくわけですから、商売のやり方にも工夫が必要になってくるのだと思いますが、大切なのは「スピリット」であり、町を愛する気持ちなのではないでしょうか。
 右写真は「再開発後もガンバロー!」を応援する絵。

2009/04/11

花見にかこつけて──小金井公園、井の頭公園

【東京都】
2009.4.11 にアップしました。

 花見という理由にかこつけて、昔なじみだった店の扉を開けた、という印象でしょうか。
 吉祥寺の町は久しぶりで、大きく・小さく変わった場所はありますが、基本は変わらない印象でした。
 やきとりの「いせや」はビルになっていましたが、駅前の「ハモニカ横町」は健在で「サトウのメンチカツ」の行列が相変わらず町の風景であることに、昔にタイムスリップしたような錯覚すら覚えます。

2009/04/07

春を実感する時──馬事公苑、千鳥ヶ淵

【東京都】
2009.4.7 にアップしました。

 わたしたちの「春の季節感」とは、突然気温が20度を超える日があったり、「桜の開花が早まりそう……」の情報でフライングする人はいたとしても、「桜満開」の絵を見ないことには、実感できない方が多いのではないでしょうか。
 桜の花粉に含まれるという「興奮剤」のような成分を吸い込むことで覚醒し、「春の訪れ」を実感する民族なのかも知れません。

2009/03/31

「元気で暮らせよ、さえない中年!」──柴又

【東京都】
2009.3.31 にアップしました。

 「博と仲良く暮らせよ。満男をあまり叱るんじゃないぞ。それから、おいちゃん、おばちゃんの面倒を頼んだぞ……」の声が聞こえてくるような柴又駅のベンチで、夕暮れの光景を眺めていると、何だか楽しかった映画が終わってしまうような、もの悲しさがこみ上げてきます……

2009/03/24

埋め立て地に見る夢──新木場、葛西臨海公園

【東京都】
2009.3.24 にアップしました。

 開園当時、水族園の売り物であった「マグロの回遊水槽」は仕切られてしまい、大きなマグロも行きつ戻りつ泳がされていました。
 以前「マグロは高速で泳がなければ弱ってしまう」と聞かされ、グルグル泳ぐ姿に「なるほど」と感心させられたものですが、実は大丈夫だったということなのだろうか?

2009/03/18

食のテーマパーク──築地、月島

【東京都】
2009.3.18 にアップしました。

 近ごろ流行の「市場の食堂」は地方の港町でも盛況ですが、その東京版を求めるならここ築地となるのでしょう。
 迷惑視されていた海外からの観光客の見学マナー報道についても、いい宣伝材料になったのではないかと感じられるほどの盛況ぶりです。

2009/03/14

下町文化の発信地──清澄、門前仲町、木場

【東京都】
2009.3.14 にアップしました。

 富岡八幡宮境内には鼻高々に「日本一大きいお神輿」の格納庫として、専用の蔵が建てられています。
 しかしこのお神輿は、大きすぎてお祭りには参加できず、もっぱら展示品という「カラ元気」に甘んじているあたりにも、江戸っ子気質の愛すべき側面があるように感じられ、わたしは好きになりました。
 神社仏閣に関心のない方でも、門前仲町の印象通り気軽に立ち寄れる飲食店が多くありますし、楽しんで満足できる下町ではないかと思います。

2009/03/08

大震災、大空襲、そして大麻……──両国、亀戸

【東京都】
2009.3.8 にアップしました。

 「どすこい」とは「どっこいしょ」「どんと来い」という意味だそうですが、相撲協会やファンの姿勢に対しは、力士がシコを踏む掛け声ではなく、おばさんが重い腰を上げる時の「どっこいしょ!」に思えてなりません。
 「やかましい!」と感じていた横綱審議委員のおばさんは、こういう状況を危惧(きぐ)して叫んでいたのかも知れない、と納得してしまう事態であるように思われます。

2009/03/01

新タワーを希望に──三ノ輪橋、向島、京島

【東京都】
2009.3.1 にアップしました。

 京島周辺は第二次世界大戦の空襲の被害が少なかったこともあり、昔ながらの下町の町並みが残されている地域になります。
 「残すこと」は、おそらく住民の意思と思われ「残されていること」は貴重であるのですが、時代が変われば「有効利用できる地域を何で野放しにしておくんだ?」という意見も押さえられなくなるようです……

2009/02/21

パンダ亡き後はレッサーパンダ──上野、入谷

【東京都】
2009.2.21 にアップしました。

 2008年4月にリンリンが死んだので、上野動物園にジャイアントパンダはいなくなったと同時に、日本が所有権を持つ個体はいなくなったそうです。
 「むかしここにパンダがいた」ことを、子どもたちに伝えていかねばならない立場ではあるのですが、いくら説明しても不在では「なんだぁ〜」と走り去られてしまったら、寂しく感じるんだろうなぁ、とも……

2009/02/15

新・ルネサンス時代到来?──本郷、御茶ノ水

【東京都】
2009.2.15 にアップしました。

 1900年前後、本郷の地にはスゴイ人たちが肩を寄せ合い集結していたようです。
 細かなことまで分かりませんが、新しい日本を構築するには「まずは足元を見つめ直すことが必要」との認識では一致しているように思え、この国を愛する良心のある知識人たちがこの地に集まってきた「熱意」というものが、うかがい知れたように思えます。

2009/02/08

闘いと、祈りの季節──湯島

【東京都】
2009.2.8 にアップしました。

 同じ信仰とされながらも、各地方において異なった風習を生み出したり、分派していったりするものがありますが、完全に日本ローカルと思われる天神様信仰(菅原道真)ですから、各地方での接し方や風習などについての調査・比較をしてみると、生活者たちの「祈り」「願い」の多様性から風土や文化の差異というものが浮かび上がって来るのではないか? と、思ったりもします。

2009/02/02

夕焼けにゃんにゃん──谷根千

【東京都】
2009.2.2 にアップしました。

 よく「火事と喧嘩は江戸の華」と耳にします。自虐的過ぎる表現に思えたのですが、実はよろこんでいたのではないか? と思えてきました。
 「宵越(よいご)しの銭は持たない」人たちは、燃え広がりやすい長屋暮らしに満足で、周囲の人たちと小競り合い(喧嘩)を繰り返す日常が「とても好き」だったのではあるまいかと……

2009/01/27

鰯の頭も信心から──浅草

【東京都】
2009.1.27 にアップしました。

 「今日は何のお祭りだい?」という相変わらずの人出ですから、やせ我慢でも「不景気の方が人が集まるのよ!」と威勢のいい声が聞こえたら「いよっ! 江戸っ子だねぇ〜」の声を掛けたくなるにぎわいは、元気を与えてくれます。
 浅草寺の起源を知ってからは「この寺を表現する言葉はこのタイトルだ」と思い込んでいるのですが、怒られますよね……

2009/01/19

京都から独立した気概──佛通寺

【広島県】
2009.1.19 にアップしました。

 中央に頼らなくても存続できる(この場合は京都)といった基盤や信念を、それぞれの地域で確立していくことが、いつの時代でも大切だと思われるのですが、経済的な側面を考えるとどんどん難しくなっていくようにも思われます。
 今どき「独立してやるぜ!」なんてたんかを切れる地方があったとしたら、こころ動いてしまうような気がするのですが……