2014/08/18

窓辺にもれるお姉さんのため息──旧玉の井

【東京都】──「隅田川を歩く_21」
2014.8.18にアップしました。

 俗称の「玉の井」は私娼街でしたが、永井荷風の小説『濹東綺譚』、滝田ゆうの漫画『寺島町奇譚』の舞台は戦前の地域らしく、すべて空襲で焼けました。
 滝田さんの漫画で印象に残るのは、窓辺に腰掛けたお姉さんがため息をつく情景です(犬がいましたよね?)。
 事情を理解しながらも、若い男が勢いにまかせるような熱情で接してしまうのは、その手の女性と身近すぎるからで、諭されながらもお姉さんのうれしそうな表情を見たいゆえ、苦悩が生じたのでしょう……

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