2016/11/28

埋葬に求める自由──上大崎

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2016.11.28にアップしました。

 福沢諭吉は生前、眺望のいい高台を気に入り自分で決めた墓所(常光寺:浄土宗)に埋葬されますが、宗派の違いから菩提寺の麻布十番善福寺(浄土真宗)に改葬されます(1977年)。
 その際、土葬された遺体を掘り起こすと、白骨化せずミイラの姿だったため(地下水やお茶の葉に包まれ守られたらしい)、改めて火葬し善福寺に埋葬されたそう。
 火葬が一般的になったのは戦後からで、八百万の神に始まる神秘的世界観からの解放により、戦後復興〜高度成長が生み出されたとも言えそうです。加えて近ごろでは、人並みを好む従順な国民からも、埋葬の自由(自然葬)を求める声を耳にするようになりました。
 それは自己から芽生えた(非宗教的)欲求で、DNAをルーツとする本能的な願望と考えると納得しやすい気がしますが、その先には何が広がるのかと……

2016/11/21

やはり夢は、お金?──羅漢寺川

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2016.11.21にアップしました。

 以前、東急バス 目黒営業所の車庫付近には、羅漢寺川支流の六畝(ろくせ)川水源の池がありました。2011年東日本大震災の夜に徒歩で帰宅した際、バス車庫の交差点を曲がり幹線道から離れた途端に、人の流れが少なくなった状況が思い出されます。そんな経験と共に、記憶に刻まれる場所となりました。
 右は、目黒不動参道にある鰻屋「八ツ目や にしむら」。高値で手が出ない近ごろは、ケチではないつもりでも、落語の「うなぎを焼くにおいでご飯を食べる」気持ちが分かる気がします。
 右のようにうなぎ好きは多いので(においが引き寄せるのか?)、研究者には是非、完全養殖を実現してもらいたい! と……

2016/11/14

支え合いの道筋──谷戸前川

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2016.11.14にアップしました。

 この日祐天寺では、十夜会(じゅうやえ:浄土宗寺院の念仏会)が開かれるため参道に花が飾られています。会場玄関前に並ぶ受付等のテント付近に、檀家送迎のために多くの僧侶や職員が立つ様子からも、行事の重要さがうかがえます。
 現在複数の施設が修復中の様子から、歓待は修復費用の寄付に対するものと察せられます。内訳は不明でも、勧進(かんじん:寺院・仏像の修復、再建の寄付を求める)というシステムは、やすらぎの提供という実体のない霊感商法のようでもあるが(失礼…)、それをよすが(縁)と求める姿は理解できるところです。
 この国を縁の下で支えた人々が眠る地を、檀家に支えてもらう道筋を守ることが、寺の役目のようです……(右は現代彫刻美術館)

2016/11/07

庶民性が売り──目黒周辺

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2016.11.7にアップしました。

 目黒駅前では都バス車庫跡地の再開発が始まり、オフィスビルと住宅用ツインタワーが建設中も、五反田側は高級住宅地(花房山)の高台に続く見晴らしのよさからか、365戸の億ションは完売らしい。
 ですが目黒といえば、大鳥神社 酉の市や、目黒のさんま祭を思い浮かべる方が多いのではないか。
 毎年大混雑する酉の市(今年は11月11・23日)に人が集まる理由は、希望を求める明るい表情を見れば理解できます。
 また、さんま祭の駅前を覆い尽くす煙や臭いは、他の町では迷惑とされそうですが、無性にそそられるのもこの町ならではという気がします。
 山手の町ながらそんなカラーを出せる地域性は、権之助坂沿いに根付いた庶民性が健在である証、と言えるようにも……