2013/12/30

「逆さま」という視点──練馬春日町〜光が丘

【東京都】──「大江戸線を歩く_28」
2013.12.30にアップしました。

 前日の雨で出現した水たまりが遊び場となるこの区域は「プレーパーク」とされ、施設管理者の元であれば火を使うことも許される、子どもたちの「自由空間」です。
 右の絵から宮沢賢治の世界を想起したので調べると、「逆さま」というキーワードを目にします。
 鏡で左右の逆を知り、水たまりから天地(上下)の逆を知ることにより、物体や事象の奥行きを学んでいくという、素晴らしい視点!
 「そこに映る姿はボクに似てるけれど、どうしても自分とは思えない」(創作です)、などと悩みながら世界を広げていくのでしょう……

2013/12/23

エルドラドの夢──豊島園〜練馬春日町

【東京都】──「大江戸線を歩く_27」
2013.12.23にアップしました。

 としまえんの回転木馬は、1907年にドイツで製作され「カルーセルエルドラド」の名を持ち、日本に現存する最古の遊戯機械として2010年「機械遺産」に認定されます。
 彫刻はすべて木製の手彫り(もちろん木馬も)だそうで、細部を見ると子ども向けではない、作者のロマンや世界観が込められた、芸術作品的な味わいがあります。
 アメリカで乗ったとされるアル・カポネは、退廃的な「黄金郷:エルドラド」を夢見たのではあるまいか。
 そんな舞台にロバート・デ・ニーロが登場したならば、馬の表情も豹変し倒錯した世界になりそうな怪しさを秘めています……(そんな映画のシーンありましたっけ?)

2013/12/16

若く見えるのはなぜ?──練馬〜豊島園

【東京都】──「大江戸線を歩く_26」
2013.12.16にアップしました。

 子どもを見守る今どきのお母さんの姿はカッコよく、自分の小学生時代と比べると、初産高齢化とされ年齢は高いはずなのに、若く見える気がします。ナチュラルな化粧やカジュアルな格好は、活動的と感じるさせる力がありそうです。
 あおりを受けるオヤジたちはイッパイな上に、パートで働く奥さんからグチの先制攻撃を受けると、グチも封じられ言葉数も少なくなります。
 ガキの頃と現在の視線は違うにしても、「お母さんは若く見える」に対し「オヤジは変わらない」ですから、「オヤジ頑張ってるか〜⁉」のエールを送りたくなります……

2013/12/09

学生街+商店街の楽しさ──新江古田〜練馬

【東京都】──「大江戸線を歩く_25」
2013.12.9にアップしました。

 西武池袋線江古田駅は三大学キャンパスの最寄り駅で、駅を中心とした狭い地域に肩を寄せ合い活気を生み出す商店街に、通った大学近くの京王線下高井戸駅周辺を想起します。
 関東大震災(1923年)以降、地方からの流入者は下町ではなく高台を目指すようになり、武蔵野の人口が爆発的に増加し、東武東上線、西武線、中央線、京王線、小田急線、東急線沿線に、庶民の町が誕生します。
 商店街に感じるなじみやすさや親しみは、食料品や日用品を扱うからではなく、日常生活の一部となる「アイコンタクト:あいさつ」や「仲間意識」の楽しさにあることを、ひとりで暮らすようになって実感するようになります……

2013/12/02

受け継がれる遺産──落合南長崎〜新江古田

【東京都】──「大江戸線を歩く_24」
 2013.12.2にアップしました。

 モスクのようにも見えますが、この建造物も人々に「安心感」を与えてくれる施設です。
 この塔は、関東大震災(1923年)後の東京市近郊の急激な都市化による水需要の要請から、世田谷区喜多見の砧(きぬた)浄水場から多摩川の水を引いた「荒玉水道」の配水塔で、現在は中野区の災害用給水槽として活用されます。
 通った大学に近い京王線桜上水駅前の一直線に伸びる道は、導水管上に設置された荒玉水道道路で、真っすぐでも道幅が狭い上に電柱が邪魔で走りにくい道でした……